愛知教育大学が前期選抜で小論文を課すようになってから8年が経ちます。
小論文ではあまり入試では差がつかないと思っている受験生もまだまだ多いと感じています。
しかし、手を抜いて不合格になってしまった受験生も数多く見てきました。
また、年度を追うごとに難易度は増してきています。
また、2023・2024年度は今までとは異なるタイプの課題文が提示されました。
しかし、2025年度については、原点回帰した、教職を目指す者としての適性を見られる出題となりました。
この記事は、愛知教育大学出身で、2019~2025年度入試で愛教大合格者を74名輩出している私(松田)が、自身の母校への想いと過去8年間の入試問題分析をもとに作成しています。ぜひ参考になさってください!
📖 この記事の読み方
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愛教大合格者の声
- 愛知教育大学の小論文の難易度は?
- 傾向はあるの?
- 対策はどうすればいいの?
- 愛知教育大学の小論文の対策におすすめの参考書は?
このような悩みを持った受験生はぜひ参考にしてください!
なお、愛知教育大学の入試対策全般については、以下の記事をご確認ください!
目次
愛知教育大学の小論文が導入された理由
小論文導入は大学入試改革の一環!
愛知教育大学の一般選抜に小論文が導入されたのは、2021年度に行われた「大学入試改革」によるものです。
これまで学力検査のみに偏っていた入試から、
「アドミッション・ポリシー(入学者受け入れ方針)」に基づいた選抜方法を各大学で取り入れることになったのです。
簡単にいうと、
「学力だけじゃなく、本学にふさわしい人材かどうかを判別しなさい」
というものです。
そのため、アドミッション・ポリシーをきちんと理解して、それに沿った回答をできるようにしておくことは、初年度としては当然に対策しておくべきことでした。
小論文の目的を理解しておこう!
以上のことから、小論文の目的は分かりましたでしょうか?
「愛知教育大学にふさわしい人材かを判別する」ためです。
愛知教育大学の受験生は常にこれを意識しましょう!
実際に、愛知教育大学では、小論文の出題の意図と評価の観点を次のようにしています。
(出題の意図)
教員養成課程での修学に必要な教職への意欲や教育への関心・問題意識の程度を問う。(評価の観点)
愛知教育大学「標準解答例または出題の意図、評価の観点」より引用
・課題を読み取り、その問いかけに対して解答できているか。
・決められた字数内に自らの考えをまとめて、教職への意欲を表現できているか。
・文章を論理的に構成して、自分の意見が読み手に伝わるようにしているか。
https://www.aichi-edu.ac.jp/exam/files/syouzn_ans.pdf
愛知教育大学の小論文の過去問の出題形式
愛知教育大学の小論文形式は、
| 試験時間 | 90分 |
| 字数 | 600字 |
| 回答用紙の形式 | 一行25字・横書き |
となっており、導入からこれまで変更はありませんでした。
設問に対して、90分で600字で論じるという、小論文の入試としては、それほど多くはない字数となりますが、設問の内容をしっかりと踏まえて、論理的に文章をまとめなくてはなりません。
時間的には余裕があるので、落ち着いてしっかり構成を考えてから書くようにしましょう!
愛知教育大学の小論文の過去8年間の出題形式と内容
愛知教育大学の小論文の出題内容は、教育に対して関心を持っていれば、しっかりと事前に対策をしておくことが可能です。
| 年度 | 形式 | 内容 | 重要な設問(要約) |
|---|---|---|---|
| 2025年度 | 課題文型 | 教師に求められる能力・技術 | 「人を育てる能力,教師の教師たる技術」とは何か |
| 2024年度 | テーマ選択型 | 教師像 | あなたの目指す教師にとって最も大切だと思うことは何か |
| 2023年度 | 課題文型 | AI時代の学校教育 | 外山滋比古の著書『思考の整理学』からの引用を読んで,学校教育はどのようにあるべきと考えるか。 |
| 2022年度 | 課題文型 | 学習指導要領 | 「予測困難な時代に、一人一人が未来の創り手となる」学校教育と自身に必要な学習と経験について |
| 2021年度 | データ型 | AI時代の教育 | AI時代における教員の姿や役割についてどう考えるか |
| 2020年度 | データ型 | 学習指導要領調査 | 児童や生徒に「勉強することの意味」をどのように説明するか |
| 2019年度 | データ型 | 教員の魅力調査 | なぜ学校の先生は、教員の仕事を「尊敬される仕事」と思っていないのか |
| 2018年度 | テーマ型 | アドミッションポリシー | 愛知教育大学の学生として何を学んでいきたいか |

時間のない人は、最近の傾向に合った2025年度〜2022年度の過去問だけでも確認しておきましょう!
2025年度の小論文の過去問の出題内容
2025年度入試の小論文の出題は、教職を目指す上で、非常に大切なことを教えてくれる小論文だったと思います。
この年度の設問は、
次の文章を読んで,下線部の「人を育てる能力,教師の教師たる技術」とは,あなたは何だと思いますか。具体的に記述しなさい。さらに,それを踏まえて,あなたはどんな教師を目指しますか。合わせて600字以内で記述しなさい。
愛知教育大学 2025年度前期入試 小論文問題より抜粋
というものでした。
この記事を読んでくれている受験生には、まず、ここまでで「人を育てる能力,教師の教師たる技術」とは何かをぜひ考えてもらいたいです。
毎年愛知教育大学の小論文については、全国の20名〜30名の受験生の指導をしていますが、教職を目指す理由の中で、「子どもが好き」「子どもたちと成長していきたい」「教えるのが好き」といったことを書く受験生が数多くいます。
しかし、これは教職を目指す理由としては間違いだということを、毎回伝えています。
この年度の愛知教育大学の小論文は、それを教えてくれる示唆に富んだ小論文だったと思います。
それは、以下の課題文を読んでもらえればわかります。
教職を目指す者として必要なことを教えてくれている
これから教師になる若い方が,今の気持ちをきかれて,「自分には何もできないけれど,教育への愛がある,真心がある,これでやっていくんだ」とおっしゃっていました。そこらへんが不安です。
大村はま『灯し続けることば』(2004,小学館)
熱心と愛情,それだけでやれることは,教育の世界にはないんです。子どもがかわいいとか,よく育ってほしいとか,そんなことは大人がみんな思っていることで,教師だけのことではありません。そんなものを教師の最大の武器のように思って教師になったとしたら,とてもやっていけないと思います。
教師としては,人を育てる能力,教師の教師たる技術を持っていなければ困ります。たとえば,お話ひとつとっても,魅力的に話せる,騒いでいた子どもが思わず耳を傾けるようなお話ができなくてはならないのです。
教師には、将来社会で活躍できるように子どもたちを育てるという、子どもたちにとっても、これからの日本においても重要な役割を担っています。
つまり、その役割を果たす志や能力・技術がなければ、教職を目指す者としての適性がないと私も思っています。
もちろん、愛知教育大学を受験する時点では、その能力や技術はないかも知れません。
しかし、これらを身につける必要性や意義(子どもたちを育てる)を理解している必要があります。
「教育」について知ろう!考えてみよう!
では、この記事を読んでくれている受験生が、今の時点で人を育てる能力,教師の教師たる技術についてどこまで論じることができますか?
愛や情熱や想いではなく、知識に裏づけされた、必要な能力や技術を説明できるでしょうか?
きちんと「現在の日本の教育」についてのある程度の知識と理解が必要となる出題でした。
思いつきで書けるような内容だと、説得力を持たせづらい、非常に意味深い小論文の出題だったと思います。
そのため、「教育」について、愛知教育大学の個別学力検査(2次試験)までに知って、自分なりの考えを持てるようにしておきましょう!
2024年度の小論文の過去問の出題内容
2024年度入試の小論文の出題は、はじめてテーマを選択するという出題形式になりました。
いずれも「教師にとって大切なこと」について、理由と体験を交えて書きなさいという出題でした。
この年度の設問は、
あなたが目指す教師にとって最も大切だと思うことは、下のA~Dからひとつ選び、解答用紙の⬜︎に記入しなさい。そして、選んだ理由について自らの体験を含め, 600字以内で記述しなさい。
A 使命感をもって取り組むことができる
愛知教育大学 2024年度前期入試 小論文問題より
B 困難な問題にあった時に, 乗り越えようとする
C 自分の考えを適切に表現できる
D 協調性があり, 他人と協力することができる
というものでした。
文章力・構成力が必要とされる出題
課題文もなく、資料もなく、テーマについても自分で選択しなくてはならない出題となり、受験生はこれまでにない形式で焦ったようです。
小論文のもとネタとするものがほとんど提示されていない出題のため、これまでに教育や教師像についてしっかりと考えたことがない受験生では、時間内にしっかりとした内容を書くことは困難だったと思います。
また、データの読み取りや課題文の要約を書くこともないため、600字すべてを自分の考えで構成しなくてはならないため、文章力と構成力が必要とされるようになりました。
2023年度の小論文の過去問の出題内容
2023年度入試の小論文の出題は、はじめて教育系の資料以外からの出典となりました。
愛知県出身の外山滋比古さんという、日本の英文学者、言語学者、文学博士の方で、教育学についても研究をされていました。
この方の『思考の整理学』という著作からの学校教育について述べられている部分が課題文として提示されました。
グライダーと飛行機は遠くからみると,似ている。空を飛ぶのも同じで,グライダーが音もなく優雅に滑空しているさまは,飛行機よりもむしろ美しいくらいだ。ただ,悲しいかな,自力で飛ぶことができない。
外山滋比古『思考の整理学』(1986,筑摩書房)
学校はグライダー人間の訓練所である。飛行機人間はつくらない。グライダーの練習に,エンジンのついた飛行機などがまじっていては迷惑する。危険だ。学校では,ひっぱられるままに,どこへでもついて行く従順さが尊重される。勝手に飛び上がったりするのは規律違反。たちまちチェックされる。やがてそれぞれにグライダーらしくなって卒業する。
優等生はグライダーとして優秀なのである。飛べそうではないか,ひとつ飛んでみろ,などと言われても困る。指導するものがあってのグライダーである。
グライダーとしては一流である学生が,卒業間際になって論文を書くことになる。これはこれまでの勉強といささか勝手が違う。何でも自由に自分の好きなことを書いてみよ,というのが論文である。グライダーは途方にくれる。突如としてこれまでとまるで違ったことを要求されても,できるわけがない。グライダーとして優秀な学生ほどあわてる。―(略)―
指導者がいて,目標がはっきりしているところではグライダー能力が高く評価されるけれども,新しい文化の創造には飛行機能力が不可欠である。それを学校教育はむしろ抑圧してきた。急にそれをのばそうとすれば,さまざまな困難がともなう。
他方,現代は情報の社会である。グライダー人間をすっかりやめてしまうわけにも行かない。それなら,グライダーにエンジンを搭載するにはどうしたらいいのか。学校も社会もそれを考える必要がある。―(略)―
グライダー専業では安心していられないのは,コンピューターという飛び抜けて優秀なグライダー能力のもち主があらわれたからである。自分で翔べない人間はコンピューターに仕事をうばわれる。
文章読解力も必要とされる出題
この年度の設問は、
あなたは,この文章を読んで,学校教育はどのようにあるべきと考えるか。また,それは,本学での学修やその後の社会生活にどのように生かすことができると考えるか。あなたの思いや考えの立場を明らかにして,今後の展望を含めて,600字以内で述べよ。
愛知教育大学 2023年度前期入試 小論文問題より抜粋
というものでした。
比喩表現が多く使われているため、筆者が何を伝えたいのかをつかみづらいと感じた受験生も多かったようです。
ただし、現在の学校教育の方針や考え方について、知っていると理解しやすかったと思います。
当校で指導した受験生に受験後に聞いた感想でもそういった声が数多くありました。
「学校教育」のあり方について論じる出題
2022年度と同様に2023年度も「学校教育」のあり方について考えさせる出題となりました。
2020年度と2021年度は「教員の立場」で考えさせる出題であったのに対して、スケールが大きくなってきていることがわかります。

過去問の話はもういい!という人もいると思いますが、最近の傾向をおさえるなら2022年度の過去問までは確認してくださいね。
2022年度の小論文の過去問の出題内容
2022年度の小論文の出題は、中央教育審議会において平成28年12月21日に出された「幼稚園,小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)」(https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/__icsFiles/afieldfile/2017/01/10/1380902_0.pdf)の10~11ページの内容からの出題でした。
○ 人工知能がいかに進化しようとも、それが行っているのは与えられた目的の中での処理である。一方で人間は、感性を豊かに働かせながら、どのような未来を創っていくのか、どのように社会や人生をよりよいものにしていくのかという目的を自ら考え出すことができる。多様な文脈が複雑に入り交じった環境の中でも、場面や状況を理解して自ら目的を設定し、その目的に応じて必要な情報を見いだし、情報を基に深く理解して自分の考えをまとめたり、相手にふさわしい表現を工夫したり、答えのない課題に対して、多様な他者と協働しながら目的に応じた納得解を見いだしたりすることができるという強みを持っている。
○ このために必要な力を成長の中で育んでいるのが、人間の学習である。解き方があらかじめ定まった問題を効率的に解いたり、定められた手続を効率的にこなしたりすることにとどまらず、直面する様々な変化を柔軟に受け止め、感性を豊かに働かせながら、どのような未来を創っていくのか、どのように社会や人生をよりよいものにしていくのかを考え、主体的に学び続けて自ら能力を引き出し、自分なりに試行錯誤したり、多様な他者と協働したりして、新たな価値*を生み出していくために必要な力を身に付け、子供たち一人一人が、予測できない変化に受け身で対処するのではなく、主体的に向き合って関わり合い、その過程を通して、自らの可能性を発揮し、よりよい社会と幸福な人生の創り手となっていけるようにすることが重要である。
*ここで言う新たな価値とは、グローバルな規模でのイノベーションのような大規模なものに限られるものではなく、地域課題や身近な生活上の課題を自分なりに解決し、自他の人生や生活を豊かなものとしていくという様々な工夫なども含むものである。
幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)2016年12月21日
データの読み取りはなくなり、より自由度が高い出題に!
この年度の設問は
この文書を読んで,どのような学校教育を推進していくべきか,また,将来,教職に就いた時,それを実現するためには,本学において,どのような学修や経験が必要か,具体的な視点を挙げ自分の考えを 600字以内で述べよ。
愛知教育大学 2022年度前期入試 小論文問題より抜粋
というもので、今回はデータの読み取りはなく、非常に自由度の高い出題でした。
そのため、学校教育の動向についての知識をしっかりと持っている受験生の方にはかなり有利な出題となりました。
簡単に言えば、現在の学校教育の現状と今後の方向性を知っているかどうかが、今年度の小論文における評価の差になったと考えられます。
2022年度〜2025年度にかけて教職を目指す者としての適性を見る傾向が強くなっている
愛知教育大学の小論文の過去問を見ていくと、2022年度の小論文の出題あたりから、教職を目指すものの適性が見られる内容に変化してきていることがわかります。
2018年度〜2022年度までは、教育に関する関心の高さを見る傾向が強かったところがありますが、この2022年度を境にして、受験生の教育を志す人としての資質を見るようになってきていると感じます。
受験生にとっては、より対策が大変になったと感じるかも知れませんが、教育の道を目指す受験生全員に考える機会を与える良問だと思います。
愛知教育大学の小論文の対策を通じて、教員になることを「憧れ」から「志し(こころざし)」に変えることができるようにしましょう!
📌 ここまでのポイント(2022〜2025年度)
- データ型から課題文型・テーマ選択型へ変化
- 教職を目指す者としての適性を見る傾向が強まっている
- 教育に関する知識と自分の考えの両方が必要

過去問の話はもういいから、そろそろ愛教大の小論文の対策について知りたい!という人は、下のボタンを押して、対策の説明まで移動してくださいね。
2021年度の小論文の過去問の出題内容
この年度の出典は「一般社団法人日本能率協会 プレスリリース「ビジネスパーソンの“今”をデータで読み解く第 8 回「ビジネスパーソン 1000 人調査」【AI・ロボット技術編】」」(2018年1月18日)
(https://www.atpress.ne.jp/releases/147579/att_147579_1.pdf)の6ページのデータからでした。
「AI 時代に、ビジネスパーソンに 求められるスキル・能力は何だと思いますか。(複数回答)」の結果

第 8 回「ビジネスパーソン 1000 人調査」【AI・ロボット技術編】」より引用
2021年度の愛知教育大学の小論文の出題はこれまでとは異なり、上記のような、直接的には教育とは関係ないデータの読み取りと、それに対する考察を求めるものでした。
出題内容は「AI時代における教員の姿や役割」について
設問は、
今後、学校教育の分野にもAI が導入されることが予想されているが、このAI 時代における教員の姿や役割などについて、例えば「どのような教員になりたいのか」「どのような教え方をしたいのか」「どのように児童生徒と向き合うのか」など、あなた自身の考えや意見を600 字以内で自由に記述しなさい。
愛知教育大学 2021年度前期入試 小論文問題より抜粋
2021年度は、AI時代における教員の姿や役割について論述させる出題でした。
受験生向けというよりも、教員採用試験を思われる出題内容でした。
設問が1つだけになり、自由度が高まった!
設問数も1つのみで、1つのテーマに対して600字での論述が求められました。
非常に自由度が高まった分、600字を書くのに苦労した受験生も多くいました。
また、受験生の大半が「コミュニケーション力」で論じてしまいがちな出題です。
しかし、「コミュニケーション力」はAI時代の到来に関わらず常に必要とされているもののため、他の項目に触れられた方がより良い小論文にすることができました。
しかし、新しい学習指導要領で今後の社会を見据えた教育の方向性を理解していれば、出題意図に沿った小論文を完成することができました。

古い年度は参考程度でOK。2022年度以降の傾向が重要です!
2020年度の小論文の過去問の出題内容
今回の出題内容は、学習指導要領実施状況調査報告書(外部リンク:国立教育政策研究所)からの出題でした。そのうちの「平成24・25年度小学校学習指導要領実施状況調査 結果のポイント」(https://www.nier.go.jp/kaihatsu/shido_h24/01h24_25/h24_25csr_point.pdf)の25ページのデータが提示されました。

2020年度の愛知教育大学の小論文の出題も、2019年度と同様に、設問数は2題で教育関連のデータの読み取りと、それに対する考察を求めるものでした。
小学校4年生から小学校6年生までの間に、「勉強を何のためにしているのか」という意識の変化がわかるグラフです。
データの考察と、教員の立場に立って考えさせる設問
2020年度の設問は以下の2つでした。
この結果を踏まえて,あなた自身の意見を次の2点に触れながら600字以内で記述しないさい。
①なぜこのような結果が表れると思いますか。
愛知教育大学 2020年度前期入試 小論文問題より抜粋
②将来あなたが児童や生徒と接する際に,「勉強をすることの意味」をどのように説明しますか。
2020年度の愛知教育大学の小論文の出題に関しては、最初の設問から教育に関する知識があると論じやすい出題となっていました。
「勉強は将来や社会で役立つから」が増え「わからないことを知りたい」が減っている
2020年度は、新しい学習指導要領が小学校からスタートする年ということで、
そのため、新しい学習指導要領の方向性に関する出題でした。
当校で指導した愛教大の受験生には、もちろん新しい学習指導要領についての知識を身につけてもらっていました。
しかし、新しい学習指導要領がどんな内容のものなのか、そもそも学習指導要領の存在について知らない受験生も多かったと思われます。
「教員の立場に立って考えさせる」核心をつく設問
「教員の立場に立って考えさせる」設問ではいくら教育に関心のある受験生も苦労したと思います。
子どもたちに「勉強をすることの意味」をどう説明するか。
今回提示されたデータから課題と考えられる点を挙げられると、非常に良い小論文になりました。
この設問も、新しい学習指導要領の作成の経緯や目的を知っていれば、論述の方向性はわかりやすかったと思いますが、そういった知識もなく論じるにはなかなかハードルが高かったと思います。
2019年度の小論文の過去問の出題内容
2019年度の愛知教育大学の小論文の出題は、「教員の仕事と意識に関する調査」(2016)(https://www.aichi-edu.ac.jp/center/hato/mt_files/p4_teacher_image_2_160512.pdf)からの出題で、
- 教育関連のデータの読み取り
- データからの考察
を行うものでした。

大半の受験者が設問2で苦労した!
今年度の設問は以下の2つでした。
これを踏まえて,あなたが教職をめざす理由を600字以内で述べよ。その際,以下の2点に触れること。
① あなたは,教員の仕事の楽しさはどんなところにあると思うか。またどのようなところが尊敬される仕事だと思うか。
② なぜ小・中・高等学校の教員の回答は,子どもが抱くイメージと異なっていると思うか。愛知教育大学 2019年度前期入試 小論文問題より抜粋
- 小・中・高等学校の教員の自らの仕事に対するイメージと子供が抱くイメージが異なっている理由
①については、大半の受験生がしっかりと書き上げることができた様子でしたが、重要なのは設問2です。
学校の先生の仕事について、先生は「尊敬される仕事」と思っていない
このデータから読み取れることは、「学校の先生」の仕事を「みんなから尊敬される仕事」思っている割合が、子どもと先生で大きく異なることです。
| 「学校の先生」の仕事は 「みんなから尊敬される仕事」 | 子どもの回答 | 先生の回答 |
|---|---|---|
| 「あてはまる」 「まああてはまる」 | 67~72% | 31〜37% |
このような結果になった理由を考察するのが、設問2でした。
この設問が合否を分けました。
受験生から聞いた話でも、この設問に対してしっかりと考察の提示ができなかった受験生も多かったようです。
共通テストの判定も良かったのに、この小論文の設問2に対してうまく論じることができず不合格になった受験生もいました。
2018年度の小論文の過去問の出題内容
本学は、広域の拠点的役割をはたす教育大学として、人間理解と真理探究に努め,教育が直面する現代的課題への対応力を有し、子どもたちの未来を拓くことができる豊かな人間性と確かな実践力を身に付けた専門職業人の養成を使命としています。
愛知教育大学アドミッションポリシー(入学者受入方針)
2018年度は愛知教育大学のアドミッションポリシーからの出題で、「子どもたちの未来を拓くことができる豊かな人間性と確かな実践力」を身につけた教員になるために愛知教育大学で何を学んでいきたいかを論述する出題でした。
小論文導入の初年度ということもあり、対策は非常にしやすかったです。
それは、小論文が導入された理由を知っていれば明確です。

大変お待たせしました!ここからが小論文の対策方法です!
愛知教育大学の小論文の2026年度の対策は?
「教育に関する知識と考え方」×「論理的に書く力」
この2つを同時に身につけることが合格への近道です。
ここまでの、愛知教育大学の小論文の過去問から、愛知教育大学の小論文で求められているのは、
教育やこれからの社会に対しての関心や知識があるか
だけでなく、最近の傾向では
教職を目指す者としての適性が見られている
ということがわかります。
そして、出題形式が一定でない
ということもわかります。
上記のことを踏まえての愛知教育大学の小論文の対策について紹介していきます。
対策1:小論文の書き方と教育に関する知識と考え方を同時に身につける
アイプラスでは、
- 小論文の書き方の練習
- 教育に関する知識のインプット
- 教職を目指す人としてふさわしい考え方の理解
を同時に行なっていきます。
これは愛知教育大学に限らず、小論文の対策で重視しなくてはならないのは、
書き方がきちんとできて誤字・脱字がないこと、論理的に書けることは当たり前で、内容が重要だからです。
教育に関する知識と考え方を身につける
知識を身につける際に利用する参考書は「小論文の完全ネタ本 人文・教育系編」です。

知識を身につけるためには要約が効果的
この書籍に掲載してある各テーマについての要約の練習から始めます。
気になった用語やデータについては最新の情報を調べる作業も必要です。
要約したものは必ず添削をしてもらい、
- 掲載内容を正しく要約できているか
- 単なる抜き出しのまとめになっていないか
- 正しく文章が書けているか(もちろん誤字・脱字がないかも)
- 教育に対して正しい考え方ができているか
をチェックして、完成するまで書き直しをします。
教育に関する知識を身につける理由
教育に関連する内容について、言葉は知っていても内容を正確に理解していないものはたくさんあると思います。
間違ったことを小論文で書いてしまえば、「こいつわかってないな」と判断されてしまいますので、正しい知識を身につけておきましょう!
「小論文の完全ネタ本 人文・教育系編」にある教育学部で頻出のテーマ全てについて要約と添削が終わったら次の段階に移ります。
対策2:教育関係のトピックに対しての小論文を書く
愛知教育大学の小論文でおさえておきたいトピックは次の通りです。
- アドミッションポリシー
- 最新の教育動向
- 教育関連のニュース
- 文部科学省のHPに掲載されているトピック
最新の教育動向
最新の教育動向については、「最新教育動向」という書籍が毎年発行されていますので、こちらも参考にしておくと万全です。
アイプラスでの指導においても活用しています。
教育関連のニュース
教育関連のニュースについては、「Yahoo!ニュースアプリ」や「Google Newsアプリ」を活用するのがおすすめです。
教育・大学受験・大学入試改革のニュースを、フォロー(Yahoo!ニュースアプリ)や興味あるトピック(Google Newsアプリ)に登録することができます。
これを利用すると、教育関連のニュースをまとめて見られるので、オススメです。
日頃から、教育に関しての興味や関心を高めて、教育関係のニュースには敏感になりましょう!
対策3:知識がついたら過去問をはさむ
対策1と対策2が終わってから、対策3:過去問に取り組むのではなく、小論文の過去問の内容に合わせて、
必要な知識を身につけたら、この年度の過去問に取り組む
ということをしていくと、教育や小論文の過去問の意図の理解が進みます。
毎年、知識も考え方も身についていないのに過去問に取り組む受験生がいますが、僕の添削ではダメ出しだらけになるので注意をしましょう!
また、学校で添削を受けて不安を感じて、アイプラスに相談してくる受験生も多いので、そのときは遠慮なく相談してください。

以上で、愛知教育大学の小論文の対策はできますが、次に最も重要な点を確認しておきます。それは、どうしたら高得点がもらえるかです。
アイプラスが目指す愛教大の小論文指導は、高得点を取るための指導です。
高得点が取れる小論文
小論文は、細かく点数がつけられません。
5段階評価くらいが限界ではないかと思われます。もちろん3段階や2段階ということもあり得ます。
そのため、他の受験生との差をつけやすいのが小論文です!
高得点をもらえる小論文のポイントは…
客観的事実に基づいて書かれている
つまり、
正しい教育に関する知識に基づいて論理的に論じられている
ということです。
誰でも思い浮かぶような内容で論じても高得点は得られません。
特に多いのが、
- 先生は忙しい
- 知識を持っているから素晴らしい
- 子どもと一緒に成長する
といった抽象的な主観や憧れで小論文を書いてしまうことで、このような内容では高得点は得られません。
教育に関する知識は武器になる!
愛知教育大学の受験生の中で、教育に関する知識量や考え方の差は非常に大きいです。
そのため、教育に関しての知識を身につけて、その知識を小論文の中にはっきりと示して論じることが重要です。
小論文は国語の作文とは全く違うところを見られている!
小論文は国語的な練習だと思っている人が意外と多いのです。
文章構成など正しい「書き方」ができていることは当たり前の状態にしておきましょう!
「内容」で愛知教育大学が求めている人だと伝えられるものにしましょう。
これが非常に重要です。その点を意識した練習をしていきましょう!

ここからは小論文の対策をする上での最も気にしておきたい注意点です!
小論文の練習は「教育について理解している人」に添削を受けよう!
小論文は自己採点が非常にしづらいものです。
ですので、小論文対策や教育に関して詳しい先生がいれば添削をしてもらいましょう!
国語の先生に見てもらうという人もいますが、
国語的な「書き方」の添削だけになってしまうこともよくあるようです。
また、ある程度小論文の形になっていたら、大丈夫!と言われてかえって不安になる受験生も多いようです。
最近高校とかで取り入れている小論文の添削サービスについては、特に要注意です。教育に関する知識が全くない人が書き方の添削をしているだけで、内容の指導は全くありません。
小論文は「書き方」+「内容」の添削をしてくれる人を探しましょう!
小論文の対策をはじめる時期
愛知教育大学の小論文には、教育に対する知識と考え方が必要です。
また、年々難易度が上がってきているため、知識をつけはじめるのは早いに越したことはありませんが、
共通テスト後から始めても間に合います!
そのかわり、ほぼ毎日でも書いていきたいです!
私立大学の入試が終わってからでは間に合わない
愛知教育大学の受験生の大半が、共通テストが終わってから、小論文の対策をはじめています。
しかし、私立大学の入試も始まるため、そちらの対策に追われてしまって十分に対策できない受験生もいます。
今までの指導経験から判断すると、私立大学の入試が終わってからでは間に合いません。
そして、小論文は書いて、添削を受けて、書き直してを繰り返して、一つの題材について完成させてから、次の題材について練習するというのが一番効果的です。
そのため、小論文の力をつけるのには時間と回数が必要です!

最後に、よくある質問をまとめました。気になる項目だけチェック!
愛知教育大学の小論文対策 よくある質問
Q. 小論文の練習には何ヶ月必要ですか?
愛知教育大学の小論文対策は共通テスト後から始めても間に合いますが、私立大学の入試が終わってからでは遅いです。目安として1ヶ月〜1ヶ月半の集中的な練習が必要です。書いて添削を受けて書き直す繰り返しが重要なため、時間と回数の確保が大切です。
Q. 愛教大の小論文の時間は?
愛知教育大学の小論文の試験時間は90分です。字数は600字、解答用紙は1行25字の横書き形式となっています。2018年度の導入以来、この形式に変更はありません。時間的には余裕があるので、落ち着いて構成を考えてから書くことが大切です。
Q. 愛知教育大学の小論文で高得点を取るには?
客観的事実(教育に関する正しい知識)に基づいて論理的に論じることが重要です。「子どもが好き」「一緒に成長したい」といった抽象的な主観や憧れだけでは高得点は得られません。教育に関する知識を身につけ、それを小論文の中にはっきりと示して論じることがポイントです。
Q. 愛知教育大学の小論文の出題傾向は?
2022年度以降、教職を目指す者としての適性を見る傾向が強くなっています。出題形式はデータ型から課題文型・テーマ選択型へと変化し、教育に関する知識と自分の考えを論理的に表現する力が求められています。2025年度は「教師に求められる能力・技術」がテーマでした。
愛知教育大学の小論文の対策 まとめ
それでは、最後に愛知教育大学の小論文の対策についてまとめます。
- まずは「書き方」と「教育に関する知識と考え方」を身につけよう
- 知識を身につけたら、それを活用してさまざまなテーマについて書いてみよう
- 客観的事実(教育の知識)をもとに論じられるようになろう
- 添削は国語の指導ではなく、内容の添削ができる人にお願いしよう
- 小論文で合否が分かれることもよくあるので、最後まで手を抜かないようにしよう
以上をしっかりと身につけることができれば、愛知教育大学の小論文の対策は大丈夫です!
愛知教育大学は小論文で合否が分かれるケースも多々ありますので、甘く見ずに早めに対策を始めておきましょう!
大学受験の自立学習塾・予備校アイプラスでは、2020年度入試のセンター試験(共通テスト)でE判定だった塾生も合格してくれています。
(ちなみに合格者の中でセンター試験の得点が最低点の、正真正銘の大逆転合格でした。)
ただし、小論文は添削をしてもらって、何度も書くことが重要ですので、添削指導をしてくれる、教育に詳しい確かな指導者を見つけましょう!
共通テスト後からの愛教大の2次試験+小論文の対策も可能
アイプラスでは、共通テスト後からの愛教大の2次試験と小論文の対策で
1ヶ月半通う方やオンラインで指導を受ける受験生が多数います。
2025年度の入試では、通塾・オンライン合わせて1252枚(回)分の添削をディレクターの松田が全て行い個別に指導を行いました。
また、アイプラスから合格して、現在愛教大に通っている学生も多数います。
そのため、いま愛知教育大学で話題に上がっている教育トピックなどもしっかりと抑えて指導しています。
教員不人気のこの時代に、教員を目指す志の高い愛教大受験生の皆さんの力になれたら嬉しいです!
愛教大合格をつかんで、私やアイプラスから愛教大に合格した先輩たちに続いてもらいたいと思っています!
2025年度についても、上限20名までお受け入れさせていただきます。
ご興味のある方は大学受験の自立学習塾・予備校アイプラスの公式LINEよりお問合せください!

















