大学受験指導歴20年、愛知県内の看護学部で一番人気の名古屋学芸大学看護学部にも合格者を出している大学受験の自立学習塾・予備校アイプラスのディレクターが、名古屋学芸大学看護学部の合格者を輩出している経験をもとに、名古屋学芸大学看護学部の一般選抜の対策を説明していきます!
この記事を読むと以下の疑問や不安が解決できます!
- 名古屋学芸大学看護学部の難易度がわかる
- 名古屋学芸大学看護学部合格のための戦略がわかる
- 名古屋学芸大学看護学部の対策に必要な学習方法がわかる
目次
名古屋学芸大学看護学部の対策1
難易度(倍率と合格最低点)を知る
名古屋学芸大学は、キャンパスの立地の良さや国立病院機構 名古屋医療センターとの連携などの魅力から、愛知県内の大学として非常に人気が高い看護学部となっています。
実際に当塾でも、名古屋市立大学看護学部や藤田医科大学保健衛生学部看護学科、椙山女学園大学看護学部に合格した生徒でも名古屋学芸大学だけは不合格となるケースが出るほどです。
それほど人気の高い名古屋学芸大学の看護学部の難易度を知るためには、名古屋学芸大学看護学部の一般入試(一般選抜)の入試倍率と合格最低点を知る必要があります。
名古屋学芸大学看護学部の入試倍率
名古屋学芸大学の看護学部の2018年から2020年までのの入試倍率です。
年度・入試方式 | 受験者数(うち既卒生) | 合格者数 | 倍率 |
2018年度前期2科目 | 863名 | 29名 | 29.8 |
2018年度前期3科目 | 907名 | 31名 | 29.3 |
2019年度前期2科目 | 541名 | 25名 | 21.6 |
2019年度前期3科目 | 541名 | 30名 | 18.0 |
2020年度前期2科目 | 581名 | 23名 | 25.3 |
2020年度前期3科目 | 567名 | 34名 | 16.7 |
上記のデータを見てもわかるように、受験者数は2018年から2019年度にかけて減少してはいますが、倍率は非常に高いため、一般入試(一般選抜)での合格は非常に狭き門となっていることがわかります。
しかり、倍率ばかりを気にすることは、あまりよくはありません。
大学受験は、受験生の合格最低点を上回ることができれば合格できます。
そのため、名古屋学芸大学看護学部の過去の合格最低点を知って、自分が過去問でどれくらい得点できるかを確認してから出願を検討することが大切です。
では、次に合格最低点を見ていきます。
名古屋学芸大学看護学部の合格最低点
以下は、2019年度と2020年度の各入試方式別の名古屋学芸大学看護学部の合格最低点です。
年度・入試方式 | 英語・数学 | 英語・生物 | 国語・数学 | 国語・化学 | 国語・生物 |
2019年度前期2科目 | 155 | 167 | 154 | 149 | 154 |
2020年度前期2科目 | 167 | 173 | 162 | 181 | 172 |
年度・入試方式 | 英語・国語・数学 | 英語・国語・化学 | 英語・国語・生物 |
2019年度前期3科目 | 216 | 226 | 217 |
2020年度前期3科目 | 224 | 218 | 226 |
上記のデータの赤い下線が各年度入試方式の中で、最も合格最低点が高かった科目選択、青い下線が最も合格最低点が低かった科目選択となっています。
前期2科目と前期3科目で併願をする受験生が多く、前期2科目型で採用する2科目については、出願時に届出をするため、どの受験生も得意科目で出願するため、2020年度入試では得点率で81%~91%という非常に高得点での勝負になりました。
前期3科目型については、2020年度入試では得点率で73%~75%となっており、前期2科目型と比べれば穏やかな合格最低点ですが、決して低い点数ではありません。
前期2科目型を併願している受験生は、その2科目を徹底的に固めてくるため、2科目で総合計の点数を引っ張っている可能性が高いです。
- 前期2科目型と前期3科目型はほとんどの受験生が併願している
- 倍率ばかりを気にせず、合格最低点をもとに出願を考えよう
- 前期2科目型の合格最低点は81%~91%
- 前期3科目型の合格最低点は73%~75%
- 前期2科目型で出願した科目を固めてくる受験生が多い
以上のことから、名古屋学芸大学看護学部に合格するためには次のような戦略が有効だと考えられます。
名古屋学芸大学看護学部の対策2
合格戦略を考える
名古屋学芸大学の入試問題は、基礎的・標準的な出題が多く、得意な科目は高得点が取りやすい傾向にあります。
ただし、英語については、難しい出題ではないものの、短期間で得点を伸ばしづらいため、80%以上を得点できない場合は、70%を目安として、他の科目で得点を稼ぐ戦略が有効です。
例えば、
- 英語:70点
- その他の科目1:80点
- その他の科目2:80点
でも、前期3科目型での合格最低点を上回ることが可能です。
また、その他の科目で、80点以上が得点できれば、前期2科目型での合格も見えてきます。
もちろん、どの科目もバランスよく75%程度を得点するという戦略も可能ですが、得意な科目で80%以上を得点できるようにしておくことが、名古屋学芸大学看護学部の合格のための戦略としては重要になってきます。
- 英語は過去問で80%以上が難しそうであれば、英語以外の科目を固めることを優先しよう
- 得意な2科目で80%以上が得点できるようにしよう
- 得意な2科目で80%以上を得点できれば、残り1科目は70%でも合格できる!
- どの科目も75%以上を得点するという戦略もあり
- だけど、2科目を徹底的に固める方が有利
それでは、最後に名古屋学芸大学看護学部の各科目別の入試対策について紹介していきます。
名古屋学芸大学看護学部の対策3
入試科目別対策
名古屋学芸大学の入試は、学部に関係なく同じ入試日の場合は、同じ入試問題が利用されます。
難易度は、それほど高くはないため、倍率の高い看護学部では特に、合格するためには高得点が必要となっています。
それでは、各科目別に入試の出題の傾向と対策について紹介していきます。
英語
試験時間:60分・大問7題
幅広い出題形式の出題のため、対策には時間がかかります。
また、国公立志望の受験生も共通テストで発音アクセントや英文法の出題がされなくなった影響で、名古屋学芸大学の英語のような出題を苦手とする人が増えています。
そのため、早いうちに過去問を1年分解いておくことをオススメします。
はじめて過去問に取り組んだ際に、大問ごとに正答率にばらつきがあり、全体で60%以上正解できていれば、苦手な出題形式の対策することで、得点を伸ばすことができますが、どの大問もあまり得点できていないようであれば、その他の科目で出願した方がいいと思われます。
英語は得意だからというだけで、入試科目として選択をせずに、過去問に取り組んでから検討した方がいいです。
英語 大問1
発音問題4問
4つの中から、下線部の発音が異なるものを選ぶ問題です。
発音問題としては、基礎レベルの出題なため、英単語を覚える際に音読をして発音も身につけていれば、全問正解できるレベルです。
練習をしたい受験生は、2020年まで実施されていたセンター試験の過去問を活用するといいでしょう。
英語 大問2
語彙問題5問
下線部の語句と近い意味のものを選ぶ問題です。
英単語だけでなく、英熟語もきちんと学習している受験生であれば、全問正解できる出題です。
時間に余裕があれば、英熟語ターゲット1000に取り組むことが有効です。
英語 大問3
文法・語法・語彙問題14問
文中の空所を補う語句を選択するオーソドックスな問題です。
前置詞、構文、語法、数量表現、関係代名詞、仮定法など幅広い出題となっていますが、難易度は高くはありません。
14問中11~12問は正解しておきたいです。
学習方法としては、高校で配布されている「NextStage」「Vintage」「Scramble」などを英文法のインプットに利用するのではなく、
「Forest」「Evergreen」「VisionQuest」「be」などといった、総合英語の参考書を用いて、体系的・網羅的に英文法をしっかり身につけましょう。
上記のいずれかの一冊を総復習するだけで、名古屋学芸大学の英語の大問3で合格するだけの力はつきます。
総復習が終わったら、「竹岡の英文法・語法ULTIMATE究極の600題」で演習をしてから、過去問に取り組みましょう。
英語 大問4
整序英作文問題3問
語句を並び替えて、正しい一文をつくる問題です。
英語の語順の基礎が分かっていれば、全問正解できる出題です。
この大問が苦手な人は、「英文法基礎10題ドリル」に取り組むと良いでしょう。
英語 大問5
会話文問題3問
2名の会話文で、適切な文を1つ選ぶ問題です。
会話特有の表現を覚えておかなくても英文が読めていれば、正解できる問題ですので、全問正解を目指したいです。
英語 大問6
中文空所補充問題5問
150語程度の英文中にある空所に入る適切な語句を選ぶ問題です。英文は英字新聞からのものが多くなっています。
5問中4問は正解したいです。
苦手とする受験生が比較的多い、中文空所補充問題ですが、名古屋学芸大学の中文空所補充問題は大半が語彙力を問う出題です。
苦手は人は、単語帳で語彙力を高める必要があります。
時間に余裕があれば、「速読英単語 必修編」という英文を読みながら語彙力をつける単語帳を活用することも有効です。
英語 大問7
長文読解問題5問
450~500語の英語長文の問題で、大問6と同様に英字新聞からの英文となっています。
英文もそれほど難しくはなく、パラグラグラフごとで問いが設定されており、比較的解きやすい問題となっています。
英文は読めるけど正解できないという受験生は、「パラグラフリーディングのストラテジー (1) 読み方・解き方編」に取り組んでから、再度過去問に取り組んでみましょう。
また、名古屋学芸大学の英語の英文は英字新聞からの出典が多いため、「Japan Times alfa」のサイト見たり、新聞を購読したりして、新聞記事の英文に慣れ親しんで置くことも効果的です。
国語
試験時間:60分・大問2題(いずれも現代文[評論文])
設問が30問前後と多くなっており、1題あたりの文章も4ページ程度と文章が長く、内容もしっかりとしたものが多いのが特徴です。
文章構造の理解をしながら、各段落ごとの文構造や論理展開を意識して解いていく必要があります。
また、漢字や慣用句、接続詞、口語文法といった国語常識の出題も多いため、高得点をとるためには、こちらもしっかりとした対策が必要となります。
設問の種類別の対策は以下の通りです。
国語 国語常識問題
漢字・慣用句、接続詞などの国語常識に関する出題数は以下の通りです。
- 漢字の書き取りの選択式問題:8問
- 慣用句・語句の意味を問う問題:4問~6問
- 文章中の空所に入る接続詞や副詞を問う問題:0問~6問
- 文章中の空所に入る語句を問う問題:2問~5問
以上のように、出題の3分の2程度が国語常識を問う出題となっており、配点として50点前後を占めているため、しっかりと対策をしておく必要があります。
こちらの形式の問題の対策については、「生きる漢字・語彙力」と「即戦ゼミ 入試頻出 新国語問題総演習」がオススメです。
国語 文章読解問題
文章読解の出題は10問程度出題されます。
文章構造と段落ごとの展開をしっかりと把握しながら読まなくてはなりません。
また、まぎらわしい選択肢もあるため、しっかりと考える必要があります。
こちらの問題の対策としては、「現代文読解基礎ドリル」で文章構造の読み取り方を身につけてから、「センター試験過去問」の第一問(評論文)を利用して演習をすることが有効です。
数学
試験時間:60分・大問5題(必須問題3題・選択問題2題)
出題範囲は数学I・Aとなっており、必須問題3題が数学I、選択問題2題が数学Aからの出題となっています。
名古屋学芸大学の数学の出題は、大学入学共通テストと同様の出題方式で、選択問題は、「場合の数と確率」「平面図形」「整数」から選択になっています。
設問数は25問で、15問が数学I・10問が数学Aからの出題となります。
いずれも教科書レベルの出題となっていますので、基本事項をしっかりと固めて、典型的な問題の演習をしておけば、高得点をとることが可能です。
名古屋学芸大学の数学の対策としては、「プレックス数学重要公式・定理集 文系版」がオススメです。
そのあとは、教科書傍用の「4STEP」や「Clear」などの基礎的な問題に取り組んでおけば大丈夫です。
化学基礎
試験時間:60分・大問6題(30問前後)
化学基礎の範囲からまんべんなく出題されており、
大問1:小問集合
大問2:物質量や濃度、反応式と量的関係
大問3・4:酸と塩基
大問5・6:酸化・還元
といった出題となっています。計算問題も多く出題されるので、基本問題をしっかり解けるようにしておく必要があります。
化学基礎の対策としてオススメなのが、「化学基礎の必修整理ノート」です。この1冊で十分です。
生物基礎
試験時間:60分・大問5題(40問程度)
生物基礎全範囲からまんべんなく出題されますが、「生物の体内環境」からの出題が多い傾向があります。計算問題は簡単なものが2~3問出題されるが、それ以外は、語句や正誤を選択する問題が中心となっています。
実験操作や考察問題も出題されているため、単純な暗記では高得点は難しくなります。
単に暗記を用語を覚えるだけでなく、現象を理解するように学習する必要があります。
生物基礎の対策でオススメなのは「リードLightノート生物基礎」です。特に「第3章生物の体内環境」は繰り返ししっかり取り組みましょう。
また短時間で解答できるように、基礎事項を徹底的に固めて、短時間で正解を判断できるようにしましょう。そのためにはマーク式の演習もしておく必要があります。
マーク式問題の演習には、「マーク式基礎問題集 生物基礎」を利用しましょう。
名古屋学芸大学看護学部の対策4
過去問の演習方法
名古屋学芸大学の過去問題集(赤本)は2カ年分のみの掲載となっているため、メルカリや古本屋などを利用して、5カ年分くらいは演習できるように用意しましょう。
過去問は模試のように活用しよう
過去問はまずは、選択科目の決定のために1年分に解いてみて、そのあとは、過去問の点数や苦手な単元を復習してから、再度違う年度の過去問に取り組むというサイクルを繰り返して、模試のような位置付けで活用しましょう。
間違っても過去問ばかりやって、解いた問題の復習だけをしていても力はつきません。
名古屋学芸大学看護学部対策まとめ
- 前期2科目型・前期3科目型は併願をしよう
- 過去の倍率よりも合格最低点から選択科目を判断しよう
- 前期2科目型は出願時に科目を指定する必要があるので、事前に過去問で得点しやすいものを見極めよう
- 英語は出題形式が様々なため、過去問を解いた結果を見てから選択するかを判断しよう
- 3科目のうち、2科目で得点を引っ張れるような戦略を立てよう
- 難しい問題は出題されないの、この記事で紹介した参考書で基礎事項をしっかり固めよう
- 過去問は5カ年分は用意して、模試のように活用しよう
以上が、名古屋学芸大学看護学部の対策のまとめとなります。
とにかく、名古屋学芸大学看護学部に合格するためには、選択科目を決めるところから戦略的に考える必要があります。
いずれも高得点勝負となるため、徹底的に基礎を固めて、確実に合格をつかんでください!
また、名古屋学芸大学看護学部の受験のことで気になることがあれば、大学受験の自立学習塾・予備校アイプラスまでお気軽にご相談ください!