このページでは、大学受験指導歴20年の大学受験の自立学習塾・予備校アイプラスのディレクターが、名古屋市立大学看護学部に合格者を出している経験をもとに、過去6年間の名古屋市立大学看護学部の小論文の入試問題を分析した、傾向と対策・難易度・オススメ参考書・目標点数について解説していきます。
教学社出版の赤本に掲載されている、傾向や対策よりも一歩も二歩も踏み込んだ、各大問別の具体的な対策方法となっていますので、今すぐにでも始められる内容となっていますので、是非とも参考にしてください!
この記事を読めば以下の悩みが解決されます!
- 難易度は?
- どのような問題が出題されるの?
- どのような対策をすればいいの?
- 対策にオススメの参考書は?
- 目標点数は?
- どのような手順で対策をすればいいの?
このような悩みを持った受験生は是非参考にして下さい!
なお、看護学部の入試で必要となる英語の対策は以下のページを参考にしてください!
目次
名古屋市立大学看護学部の小論文の傾向
名古屋市立大学看護学部は、他の大学の小論文と同様な対策では対応が難しい、独特の特徴があります。
出題形式が以下の通りです。
出題形式
- 漢字の書き取り・読み取り
- 内容説明問題
- 意見論述(700~900字)
を試験時間90分で解答することとなり、試験時間には余裕がありません。
意見論述以外は、現代文(評論)の問題と捉えておきましょう。
課題になってくるのが、意見論述で、扱われる課題文が、他の看護学部等で出題されるテーマとは大きく異なります。
つまり、看護系学部の小論文対策の参考書や問題集では対応できません!!
過去に出題された課題文の出典は以下の通りです。
課題文出典
- 2021 永田和宏『知の体力』
- 2020 暉峻淑子『対話する社会へ』
- 2019 鷲田清一『人生はいつもちぐはぐ』
- 2018 養老孟司『「自分」の壁』
- 2017 上田紀行『生きる意味』
- 2016 大庭健『いのちの倫理』
- 2015 神谷美恵子『ケアへのまなざし』
2015年については、看護に近い内容でしたが、2016年以降は医療や看護の分野の出典ではなく、「人間の生き方」に関する新書からの出題となりました。
そのため、現在出版されている、看護系の小論文のネタ本やキーワード集では全く対応できません。
では、名古屋市立大学看護学部の小論文対策はどのようにしていけば良いでしょうか。
名古屋市立大学看護学部の小論文の対策
漢字・内容説明問題の対策
まず、漢字の書き取り・読み取り、内容説明問題については、現代文(評論)の対策と同様で問題ありません。
漢字の対策
漢字については、漢字マスター1800+をはじめ、数多く問題集等がありますが、漢字の読み書きだけでなく、語彙の意味を同時に身に付けるように意識して取り組んでもらうことが重要になります。
内容説明問題の対策
内容説明問題については、全て記述解答形式となっています。
オススメの参考書・問題集としては、
国公立標準問題集CanPass現代文 (駿台受験シリーズ)があげられます。
さて、名古屋市立大学看護学部の小論文の対策で一番重要になってくるのが、次の意見論述の対策です!!
意見論述の対策
繰り返しますが、
名古屋市立大学看護学部の小論文の意見論述の対策は特別な対策が必要です!!
現在出版されている、看護系の小論文対策参考書は役に立ちません!
「人間に生き方」に関する意見論述となるため、
看護系小論文のキーワード集やネタ本による表層的な知識はほとんど役に立ちません。社会事象に対して関心を持つことの方が重要です。
非常に深いテーマとなるため、何から始めたらいいのかもわからない人も多いと思います。
人間の存在や精神医学などの新書を読み、日頃から人間のあり方、生き方についてきちんと考え、それをまとめる練習を積み重ねることが大切です。
でも、どの新書を選んだら良いか分からないという人がほとんどだと思います。
そのため、大学受験の自立学習塾・予備校アイプラスでは、名古屋市立大学看護学部志望の生徒に対して、まずは過去に出題された課題文の書籍を読むことから始めています。
- 永田和宏『知の体力』
- 暉峻淑子『対話する社会へ』
- 鷲田清一『人生はいつもちぐはぐ』
- 養老孟司『「自分」の壁』
- 上田紀行『生きる意味』
- 大庭健『いのちの倫理』
- 神谷美恵子『ケアへのまなざし』
書籍を読んで、次に行うことは、内容要約です。
他の小論文の対策の記事でもお話ししましたが、内容の要約は、重要だと思う箇所を抜き出してまとめることではありません!
要約とは、その書籍を読んでいない人にも内容がわかるように、
自分の言葉で再構成することです。
要約ができるようになったら、書籍の中から課題を設定し、実際に意見論述を行なっていきます。
もちろん、この段階に入るまでには、書き方のルールや段落構成の仕方といった「小論文の書き方」を身につけておきましょう!
小論文の練習で重要なこと
さて、ここからは名古屋市立大学看護学部だけでなく、どの大学・学部の小論文でも共通の、小論文の力をつけるための勉強法を紹介していきます!
書き方を身につける!
小論文の書き方のルールや文章構成については、できればプロの授業を受けましょう!(大学受験の自立学習塾・予備校アイプラスでは小論文のプロの授業の受講から始めています。)
それができない場合は、市販の小論文対策の参考書を使用しましょう。
オススメは、「何を書けばいいかわからない人のための 小論文のオキテ55」です。
禁則処理や原稿用紙の使い方のルールについては、基本的に指導者による違いはありません。
しかし、小論文の文章構成については、指導者によって多少の違いはありますので、その指導に合わせて、自分が小論文を書くときの構成の型を身につけておきましょう!
そうすれば、書く内容を決めてあとは自分の型にはめていくという手順で小論文が書けるようになります!
意見をまとめられるようにする!
書き方を身につけたら、課題文から意見をまとめる練習をしましょう!
高校での小論文の添削でありがちなのが、国語的な添削指導に陥ることです。
小論文で重要なのは、
書き方はできて当たり前!書く内容が大切!
ということです。
どんな課題文であっても、表層的な意見を書くことなら誰でもできると思います。
しかし、小論文で見られているのは、書いた内容の独自性と高度性です!
独自性とは
独自性とは、誰でも書けるような意見ではなく、採点者に「面白い」と思わせるあなたならではの意見のことです。
小論文は国語ではありませんので、誰もが書くような意見では高得点は得られません。
高度性とは
高度性とは、そのテーマについての理解がどこまであるかということです。
そのため、小論文にはやはりそのテーマに対する「知識」が必要となります。
名古屋市立大学看護学部の小論文対策に関して言えば、
人間の生き方について、どのような意見や見方があるのか、現代社会の情勢などについての知識を身につけておく必要があります。
これらを身につけるために、過去に出題された課題文の出典書籍や関連書籍を読んでおくことは欠かせません!
看護・医療の知識を身につけておく
こちらについては、名古屋市立大学看護学部の小論文の直接的な対策にはあまりなりませんが、看護・医療の知識を身につけておくことは必須です。
その内容は、面接の際に必要になってきます。
こちらの「小論文の完全ネタ本 医歯薬系/看護・医療系編」を利用して、各内容の要約をアイプラスでは行なっていきます。
これにより、看護・医療の知識を身につけられるのと同時に、文章を書く力も養っていきます。
小論文の力をつけるためには
最後に小論文の力をつけるために大切なことをお伝えします。
それは、とにかく書いて添削をしてもらうことです!
小論文ほど、自己採点がしづらいものはありません。
そして、国語の先生ではなく、社会や哲学について詳しい指導者から添削をしてもらうことが重要です。
何度も言いますが、小論文で見られるのは、書き方ではなく内容です!
その内容について、正しく添削ができる指導者に添削をしてもらいましょう!
そして、たくさんのテーマについてどんどん書くのではなく、一つのテーマについて書いて、添削を受けて書き直してを繰り返し、きちんと一つの小論文を完成させてから、次のテーマに取り組むようにしましょう!
大学受験の自立学習塾・予備校アイプラスでは、毎回課題を提示して、要約や小論文を提出してもらっています。
もし、名古屋市立大学看護学部の小論文の対策、または名古屋市立大学の受験対策で悩んでいたら、気軽に相談してくださいね!
がんばれ受験生!