このページでは、南山大学外国語学部・法学部・総合政策学部・理工学部などに毎年合格者を出している経験をもとに、大学受験指導歴20年の大学受験の自立学習塾・予備校アイプラスのディレクターが、南山大学の文系学部の数学の対策法を紹介していきます。
過去10年間の南山大学の数学の入試問題をもとにした、傾向と対策・難易度・オススメ参考書・目標点について解説していきます。
南山大学の文系学部の入試の数学は、典型問題が多く得点しやすいため、
数学が苦手ではない受験生には、数学選択での受験は非常にオススメです!
教学社出版の赤本に掲載されている、傾向や対策よりも一歩も二歩も踏み込んだ、各大問別の具体的な対策方法で、今すぐにでも始められる内容となっていますので、是非とも参考にしてください!
- 南山大学の文系学部の数学の出題傾向は?
- 南山大学の文系学部の数学A方式の対策は?
- 南山大学の文系学部の数学B方式の対策は?
- 南山大学の文系学部の数学の対策に最適な参考書は?
- 南山大学の文系学部の数学の目標点は?
なお、こちらの記事は、文系学部の数学についての対策方法を紹介していますので、その他の科目の対策については、以下の記事をご覧ください!
目次
南山大学の数学(文系)の対策1:出題の傾向を知る
南山大学の文系学部の数学は、学部や試験方式によって、出題範囲が試験時間が異なります。
まずは、各学部・試験方式別の大問数・出題範囲・試験時間を確認していきましょう。
南山大学の数学(文系)の学部・試験方式別の大問数・出題範囲・試験時間
南山大学の文系学部の学部・試験方式別の大問数と出題範囲は以下のようになります。
試験日 | 学部 | 大問数 | 出題範囲 | 試験時間 |
---|---|---|---|---|
2/9 | 外国語学部(フランス・アジア) 経済学部(A方式) | 2 | 数学Ⅰ・Ⅱ | 60分 |
2/9 | 経済学部(B方式)・数学① | 3 | 数学Ⅰ・Ⅱ・A・B | 90分 |
2/9 | 経済学部(B方式)・数学② ※2021年度入試では実施なし | 3 | 数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A | 90分 |
2/10 | 人文学部(心理人間・日本文化) | 2 | 数学Ⅰ・Ⅱ | 60分 |
2/11 | 外国語学部(スペイン-ラテンアメリカ・ドイツ) 経営学部(A方式) | 2 | 数学Ⅰ・Ⅱ | 60分 |
2/11 | 経営学部(B方式) | 3 | 数学Ⅰ・Ⅱ・A・B | 90分 |
2/12 | 法学部 国際教養学部 | 2 | 数学Ⅰ・Ⅱ | 60分 |
2/13 | 外国語学部(英米) 総合政策学部 | 2 | 数学Ⅰ・Ⅱ | 60分 |
※数学Bは数列とベクトルのみ
南山大学では、人文学部のキリスト教学科と人類文化学科以外の学科では、
地理歴史と数学から受験科目の選択が可能になっています。
経済学部のB方式は「数I・II・A・B(数列、ベクトル)」・「数I・II・III・A」のいずれかを選択できましたが、2021年度入試からは、「数学Ⅰ・Ⅱ・A・B(数列、ベクトル)」のみとなっています。
経済学部・経営学部のB方式のみが大問3題となっており、それ以外は大問2題で、出題数は、
- 大問1は穴埋め問題で、小問が4~5題
- 大問2・3は記述問題で、小問が3~5題
となっています。
南山大学の数学(文系)の大問別の出題傾向
それでは、ここからは南山大学文系数学の出題の傾向について、各学部別で解説していきます!
南山大学文系数学の出題傾向
外国語学部(フランス,アジア)
経済学部(A方式)
人文学部(心理人間,日本文化)
法学部
国際教養学部
出題レベル:基本~標準
大問1
- 2次関数
- 2次方程式
- 対数
- 図形と方程式
が頻出。
大問2
- 微分法・積分法
が頻出。
外国語学部(スペイン・ラテンアメリカ,ドイツ)
経営学部(A方式)
外国語学部(英米)
総合政策学部
出題レベル:基本~標準
大問1
- 三角比
- 三角関数
- 対数
- 図形と方程式
が頻出。
大問2
- 微分法・積分法
が頻出。
経済学部(B方式)
経済学部のB方式の入試の数学では、大問が3題となっています。
出題レベル:標準~標準よりやや高い
大問1
- 場合の数・確率
- 対数
- ベクトル
が頻出。
大問2
- 微分法・積分法
が頻出。
大問3
- 数列
が頻出。
経営学部(B方式)
経営学部のB方式の入試の数学も、大問が3題となっています。
出題レベル:基本~標準よりやや高い
大問1
- 三角比・三角関数
- 場合の数・確率
- 対数
が頻出。
大問2
- 微分法・積分法
が頻出。
大問3
- 数列またはベクトル
が頻出。
大問3の「数列」または「ベクトル」は他の問題と比較して難易度が高めです。
- 基本〜標準的な難易度の出題が多い
- 経済学部と経営学部のB方式以外の数学は出題範囲がせまいため対策がしやすい
- 記述式では「微分法・積分法」が頻出
- 経済学部・経営学部B方式の大問3「数列」または「ベクトル」は難易度が高い
それでは、次に南山大学の文系数学の具体的対策方法とオススメの参考書を紹介していきます!
南山大学の数学(文系)の対策2:対策法と最適な参考書を知る
南山大学の文系学部の数学の出題は、いずれの学部・試験方式においても、大問1は空所補充の出題となっており、答案の記述が求められません。
しかし、大問2と大問3(経済学部・経営学部のB方式のみ)では記述での答案作成が必要になっています。
そのため、南山大学の文系学部の数学では、記述答案の作成に慣れておく必要があります。
南山大学A方式の数学の対策・オススメ参考書
人文学部・外国語学部・経済学部(A方式)・経営学部(A方式)・法学部・総合政策学部・国際教養学部の入試の数学では、出題範囲が「数学I・II」となっており、大問2は微分法・積分法が頻出となっているため、短期間で固めることが可能です。
また、出題レベルも基本~標準程度で、教科書の章末などで見かける典型的な出題ばかりです。
そのため、基本的な典型問題しっかりと固めることが重要となります。このような入試の対策にオススメの参考書は、
「松田の数学I・A/II・B典型問題Type100」
です。
これらの問題集の数学Iと数学IIの範囲(データの分析は出題されていないので、時間に余裕があればでOK)の例題について、解答例と同様な答案がかけるように繰り返し取り組みましょう。
特に微分法・積分法については記述式で頻出ですので、必ず答案をかけるようにしていきましょう。
南山大学経済学部(B方式)・経営学部(B方式)の数学の対策・オススメ参考書
経済学部と経営学部のB方式はいずれも出題範囲は「数学I・A・II・B」で90分で解答しますが、出題の傾向については多少の違いがありますので、それぞれで対策の方法を紹介します。
南山大学経済学部(B方式)の数学の対策
経済学部のB方式では、2011年~2020年の過去10年間、記述式の大問2が「微分法・積分法」、大問3が「数列」となっています。
そのため、データの分析を除く数学I・A・II・Bの全範囲について偏りなく学習する必要はありますが、「微分法・積分法」「数列」については、特にしっかりとした対策が必要になっています。
大問1の一部と大問2「微分法・積分法」は同日に実施される経済学部A方式と同じ出題内容となっているため、それほど難しい出題ではありません。
「数列」は思考力を必要とする出題が多いため、経済学部B方式で合格するためには、数列の対策が重要になります。
ただし、2020年度の経済学部B方式の「数列」の出題は、高い思考力を必要とする出題であったため、苦戦した受験生が多くいました。
このような出題の場合は、解答できるとこまでしっかりと解答して、それ以外の範囲を確実に得点する作戦をとったほうが良いでしょう。
経営学部(B方式)の数学の対策
経営学部B方式では、
大問1の一部と大問2「微分法・積分法」は同日に実施される経営学部A方式と同じ出題内容となっているため、それほど難しい出題ではありません。
大問3については、
- 2014年「数列」
- 2015年「ベクトル」
- 2016年「数列」
- 2017年「ベクトル」
- 2018年「ベクトル」
- 2019年「数列」
- 2020年「ベクトル」
となっており、「数列」または「ベクトル」が例年出題されています。
「数列」「ベクトル」の出題は、やはり難易度がやや高めとなっています。
しかし、手を動かしていけば完答はできなくてもある程度得点できる出題となっていますので、諦めずに取り組みましょう。
南山大学経済学部(B方式)・経営学部(B方式)の数学の対策にオススメ参考書
以上のことを踏まえた、南山大学経済学部と経営学部のB方式の対策にオススメの参考書は、他の学部・入試方式の対策でも紹介した、
「松田の数学I・A/II・B典型問題Type100」と合わせて、
「2021年版 大学入試攻略数学問題集」
に取り組むと良いでしょう。
こちらの問題集は、2020年度の全国の大学入試問題から、2021年度入試に役立ち、得るものが多い問題を収録していますので、南山大学の文系数学の対策の総仕上げとして利用してもらえたらと思います。
また、数列やベクトルに自信がない受験生や、高得点につなげたい受験生には、
数列やベクトルについて、しっかりと理解を深められる
「坂田アキラの数列が面白いほどわかる本」
「坂田アキラのベクトルが面白いほどわかる本」
がおすすめです。
南山大学の数学(文系)の対策3:合格に必要な目標点を知る
ここまでで、南山大学の文系学部の数学の対策はできましたが、過去問に取り組んだ際に、目標とする点数を紹介します。
実際は、過去問では配点まではわからないため、正答率を目安にしていきます。
以下のように正答率は、正答数の設問数に対するパーセンテージで考えます。
(正答率) = 正答数/設問数 × 100 (%)
ここで紹介しているのは、南山大学の学部個別の一般入試の目標点(正答率)となっていますので、注意をしてください。
また、南山大学の文系学部の数学は得点が非常にしやすくなっています。
そのため、以下の目標点(正答率)は合格のための最低ラインとして考えて、より高得点を取れるようにすることが南山大学文系学部合格への近道です!
入試直前の過去問演習の際の参考にして、もらえると嬉しいです!
南山大学文系学部の学科・入試方式別目標点(正答率)
以下の目標点(正答率)は過去の合格最低点から定めたもので、倍率の変動によって変わってきますので、注意してください。
学部 | 文系数学の目標点(正答率) |
---|---|
外国語学部 英米学科 | 115点/150点満点(76.7%) |
外国語学部 英米学科以外 | 105点/150点満点(70.0%) |
国際教養学部 | 110点/150点満点(73.3%) |
人文学部 心理人間・日本文化学科 | 75点/100点満点(75.0%) |
人文学部 キリスト教・人類文化学科 | 数学の選択は不可 |
経済学部 A方式 | 72点/100点満点(72.0%) |
経済学部 B方式 | 185点/250点満点(74.0%) |
経営学部 A方式 | 70点/100点満点(70.0%) |
経営学部 B方式 | 140点/200点満点(70.0%) |
法学部 | 105点/150点満点(70.0%) |
総合政策学部 | 105点/150点満点(70.0%) |
経済学部と経営学部のB方式は合格最低点の変動が激しいため、2020年度の合格最低ラインよりも高めの目標点(正答率)となっています。
南山大学の入試は、いずれの学部においても英語の難易度が特徴ですので、得点の稼ぎやすい数学でより高く得点できるようにしておくと、合格への安心感が増します。
なお、英語と国語の対策や目標点・オススメ参考書については以下の記事を参考にしてもらえると嬉しいです。
また、赤本などの過去問を1年分取り組むごとに、どの科目で何%得点するかの自分なりの目標点(正答率)を考えましょう。
自分なりの目標点(正答率)が決まったら、今回紹介した各科目別の対策をして、定期的に過去問に取り組んでみましょう!
確実に合格に近づいていることが実感できるはずです!
南山大学の数学(文系)の対策まとめ
- 数学が苦手でない受験生には得点しやすい数学選択はオススメ
- ただし、B方式の数学は難易度が高いので、数学が得意な人でもしっかりと対策が必要
- 典型的な問題の対策と「微分法・積分法」の記述での対策を徹底しよう
- 定期的に入試過去問に取り組み弱点を見つけて対策しよう!
上記をしっかりと実行すれば、南山大学の文系学部の数学の対策は十分です!